それ本当?入れ墨でb型肝炎になる!?

医師11

入れ墨はタトゥーとも呼ばれ、オシャレの一つとして若い人を中心に広がりつつあります。簡単に入れられるしカッコイイ反面、入れるときには痛みを伴いますし、簡単に消すことができないというデメリットもあります。それに加え、危惧しないといけないのは感染症にかかる可能性が大きくなるということです。

中でもこの記事ではb型肝炎と入れ墨の関係性についてお伝えします。

b型肝炎とは?

肝炎のうち、肝臓がウイルスに感染することで炎症がおこるものを「ウイルス性肝炎」といいます。ウイルスにはA,B,C,E型の4種類が存在し、b型にかかったものがb型肝炎になります。ウイルスの型によって症状は違いますが、いずれも肝臓の細胞に障害が起こります。

b型肝炎ウイルスに感染すると、一定期間の潜伏期間を経て急性肝炎を起こしたり、一部は劇症化することもありますが、症状のないまま治癒することもあります。感染の経路は母子感染と成人後の感染とがあります。乳児期に感染するとウイルスが体内から抜けきらずキャリア化することがあります。

キャリア化した人はHBVキャリアと呼ばれ、年を重ねた後に肝炎を発症しますが、大半は症状が軽症化した後に何の症状もなくなります。しかし、一部は慢性化してしまう人もいます。成人になってからの感染だと、潜伏期を経て全身倦怠感、食欲不振、吐き気などの症状が現れ、引き続き黄疸が出現する急性肝炎を発症します。

まれに劇症化して死に至ることもありますが、大抵は適切な処置により慢性化することを防ぐことができます。

入れ墨でb型肝炎がうつるのはなぜ?

病院18

b型肝炎は血液や粘膜によって感染します。それで、輸血や出産、性交渉の他にも、もし入れ墨を入れるのに針を使いまわされたり、きちんと消毒されていないものを使うなら、針を通して血液感染することがあります。b型肝炎は感染力が非常に強いので、ほんの少しの血液でも感染しますし、施術する人や場所、用具類の衛生管理が悪いと感染する可能性が高くなるかもしれません。

例えば、施術時に同じ手袋を使っているとか、タオルを使いまわしているといったことによって、他の人の血液が入れ墨を入れる際にできる傷口に触れるということが起こり得ます。入れ墨が身近になって安価で入れられるという情報もあるかもしれませんが、本気で入れ墨を入れるなら、衛生管理をきちんとしているプロに頼むようにし、自分の健康を守りながら施術を受けることが大切です。

そのようなお店は施術料金が高いかもしれませんが、命にも関わる可能性のある感染症から身を守ることを考えると、妥協せずに信頼のおけるお店を探すのが得策といえます。

b型肝炎を検査する方法

b型肝炎にかかっているかどうかは全国の各市区町村で検査することができます。しかもほとんどの場所で料金は無料です。受けられる人の条件がありますので、各市区町村に問い合わせたり、インターネットで情報を入手したりしましょう。

検査方法は簡単な血液検査で採血自体は短時間で済み、結果は数週間で知ることができます。近くの医療機関で検査を受けることもできます。また、会社の健康診断の際に調べてもらうことが可能な場合もありますし、市町村が実施する健康診断時に依頼することもできる場合があります。

b型肝炎は感染していても目立った症状が現れないことがあるので、一度も検査を受けたことのない人は検査を受けることが勧められています。入れ墨を入れている人はなおのこと検査してみるのは良いことでしょう。もし、感染していることが分かったら、かかりつけの医師に相談し、肝臓の専門医を紹介してもらって今後の治療について相談しましょう。

また、肝炎に関する相談センターもあるので、活用して不安を減らすこともできます。

自分で検査する方法

医師23

人と会うのが嫌だとか、時間がないといった理由で医療機関に赴いて検査を受けることができない人もいるかもしれません。その場合はb型肝炎の検査キットを使うことができます。自宅で、簡単な方法で血液を少し採って、専用の容器に入れ検査機関に郵送します。

検査機関で検査され数日後には結果が分かるという仕組みになっています。結果はインターネット上で確認できる他、郵送で検査結果を紙面で送ってもらえる場合もあります。検査キットの値段は5,000円前後から1万円弱となっていますが、b型肝炎だけでなく、c型肝炎やHIVウイルスの検査も同時に行えるものや、その他の性病の検査も兼ねたものもあるので、一度で気になる複数の病気を調べることができ便利です。

入れ墨でうつるそのほかの感染症とは?

入れ墨を入れるときの針の管理が悪いと他の人の血液が体に入る可能性があります。そうすると血液感染を起こす感染症全てに罹患するおそれがあります。代表的なものはb型以外の肝炎ウイルス、HIVなどがあります。c型肝炎の症状はb型肝炎と似ていますが、患者のうち70%の人は症状がないままウイルスを保持している持続感染者といわれていますが、感染後5~10年ほどたって肝硬変や肝がんを発症するケースがみられます。

症状がなくても確実に肝臓へダメージが与えられている恐ろしい病気ですので、早めに対処することが重要です。

HIVはエイズを発症するウイルスとして有名ですが、昨今はHIVに対して非常に有効な薬も出てきているので、こちらも早めに治療に取り掛かることが大切です。

血液感染でなくても、使用される器具や用具の衛生管理が悪いと破傷風を発症することもあるので、やはり衛生管理は大切です。

入れ墨やタトゥーに使うインクには金属性のものが多く、カドミウムや水銀といった本来人体に取り込むと有害で、内臓や神経に障害を与えるような成分が使われています。感染症ではないですが、こういったものを使用しているということもふまえて入れ墨を入れるかどうか考える必要があるといえるでしょう。

飲食業を営む上で知っておきたいb型肝炎の基礎知識と誤解

入れ墨を消すこととb型肝炎の関係性は?

b型肝炎にかかる可能性があるのは入れ墨を入れるときなので、入れ墨を消したからといって体内に入った肝炎ウイルスが抜けるわけではありません。ですから、入れ墨を入れるかどうかを決定する前に、入れ墨を入れるデメリットをじっくりと検討することが大切です。

一度入れたら消すことができないという点は、入れ墨を消す手術を受けることでどうにかなると思うかもしれません。しかし、入れ墨を消す作業は入れる作業の何倍もの費用と痛みを伴いますし、手術のあとが残ることも多くみられます。

それでも消えるかもしれません。しかし、b型肝炎を始めさまざまな感染症にかかると、健康が損なわれたり、時には命を落としかねないことになります。生涯、病気の影響を受けるかもしれませんので、そのようなリスクを前もって考えるのは大切といえます。

軽いノリで入れ墨を入れる人も増えていますが、b型肝炎のことをよく考えて、入れ墨を入れるかどうか決定しましょう。もし入れ墨が体のどこかにあるのに検査をしたことがない人は検査を受けることが勧められています。

各人がそれぞれの立場で適切な対処・決定を下し、自分の健康を守っていきましょう。